专利摘要:
本発明は、水で還元すると泡立つ上面が形成されるインスタント飲料顆粒の製造方法に関する。この方法は、同様に本発明が関する多孔質原料粉末を使用する。
公开号:JP2011505855A
申请号:JP2010538637
申请日:2008-12-16
公开日:2011-03-03
发明作者:ウルリッヒ ケスラー,;マサライ;バラン スダールサン,;ダニエル;ポール ドンハウ,;シャオピン フー,;ロバート;トマス ボエム,;パトリシア;アン マシアス,;ジョセフ;ベルナルド レッシュティーン,
申请人:ネステク ソシエテ アノニム;
IPC主号:A23F5-24
专利说明:

[0001] [発明の分野]
本発明は、水で還元すると泡立つ上面が形成されるインスタント飲料粉末の製造方法に関する。この方法は、同様に本発明が関する多孔質原料粉末を使用する。]
[0002] [発明の背景]
一般に、インスタント飲料とは、飲み物を作るために水で簡単に還元できる形で販売されている茶、コーヒーなどの製品を表わすのに使用される。そのような飲料は、一般には固形であり、お湯に容易に溶ける。]
[0003] インスタント可溶性コーヒーとは、焙煎して挽いたコーヒーを抽出し、一般には次に、その抽出物を凍結乾燥又は噴霧乾燥などの従来の手段によって粉末製品に再構成することにより調製されているコーヒーを表わすのに使用される言葉である。]
[0004] 飲料を調製するためには、次いでその粉末に単にお湯を加えるだけであり、そのようにして、伝統的な焙煎して挽いたコーヒーから飲料を調製する際に必要な、複雑で時間のかかるプロセスを避けている。]
[0005] しかし、焙煎して挽いたコーヒーから調製したコーヒー飲料と違い、インスタント可溶性コーヒーから調製したコーヒー飲料は、通常、お湯で還元した際にその上面にきめ細かい泡は現れない。]
[0006] 焙煎して挽いたコーヒーから調製される飲料の泡状の上面は、一般には、加圧水及び/又は蒸気で煎じるマシンに関係し、少なくともある程度は、そのマシンによってもたらされる。]
[0007] この泡は、製品を摂取する際の口当たりに良い影響を与えることが知られており、それゆえ多くの消費者に大いに望まれている。さらに、この泡は、揮発性の香りをより多く飲料内に保つように働き、その結果、周囲環境に消えるよりも、消費者に喜ばれ得る。]
[0008] それにもかかわらず、インスタント可溶性コーヒーなどのインスタント飲料は、焙煎して挽いたコーヒーを煎じる器具での使用には適さず、それゆえ焙煎して挽いたコーヒーから得られる飲料を泡立てるための解決策は、インスタント飲料には容易に適用できない。]
[0009] その代わり、インスタント飲料製品と液体を単に混ぜることにより泡を発生させなければならない。]
[0010] 米国特許第6,713,113号に、炭水化物、タンパク質及び封入された加圧ガスを含むマトリックスを有する、粉末化した可溶性泡立ち成分が開示されている。このガスは、乾燥粉末を液体に加えると放出される。]
[0011] 米国特許第4,830,869号及び米国特許第4,903,585号はどちらもWimmersらによるものであり、表面に、カプチーノコーヒーと外観が似ている泡状コーヒーの厚い層を有するコーヒー飲料を作製する方法が開示されている。一定量の噴霧乾燥インスタントコーヒー及び少量の冷たい水を勢いよくかき混ぜて合わせて泡状コーヒー濃縮物を形成させる。次いで、お湯を加えてコーヒー飲料を作製する。]
[0012] Forquerによる米国特許第4,618,500号に、その飲料の表面に泡沫を有する煎じたエスプレッソタイプのコーヒー飲料を調製する方法が開示されている。煎じたコーヒー飲料に蒸気を注入して泡沫を生成させる。]
[0013] Rhodesによる米国特許第3,749,378号に、コーヒー抽出物を泡立たせるための器具が開示されている。コーヒー抽出物にガスを導入し、次いで泡状コーヒーを噴霧乾燥して、かさ密度の低い可溶性コーヒー製品を作製する。]
[0014] 同様のプロセスが、Kraft Foodsによる欧州特許第0839457B1号に記載されており、それにより、可溶性コーヒー粉末はガスを注入することによって泡立つ。次いでガスの気泡のサイズを縮小して最終製品の気泡が10マイクロメートル未満になるようにする。]
[0015] 多くの泡状インスタント飲料は、最初に生成した泡が、摂取する間中保存されない又は泡の構造が、最終的に消費者が希望する、きめ細かくなめらかな(ビロードのような)泡ではなく、きめの粗い泡のようである限り、なお不十分である。その代わりに又はそれに加えて、単に十分な泡が生成しない可能性がある。]
[0016] ある種の微細構造を持つ粉末を用いると、液体で還元すると優れた泡及び溶解をもたらすインスタント飲料製品の製造が可能になることが現在見出されている。]
[0017] ある種の微細構造を持つ前駆物質を製造するためのプロセス、及び、前記前駆物質の特定の条件下における凝集により、水で還元すると優れた泡をもたらすインスタント飲料製品の製造が可能になることも見出されている。]
[0018] 焼結による食品の凝集は公知である。例えば、Niroによる米国特許6,497,911号は、乾燥によって抽出物から得られる非再湿潤粒子状物質を用いた、水溶性のコーヒー又は茶製品を調製するプロセスに言及している。このプロセス中に、製品を外部から圧縮することが必要であり、その結果、製品は内部気孔の構造が崩壊したものになる。]
[0019] Conopcoによる米国特許第5,089,279号は、焼結の間に湿気が失われないように密閉容器内で行う焼結プロセスに関している。このプロセスは、その結果として焼結塊ができるので、例えば菓子類に適している。]
[0020] Nestleによる米国特許第4,394,395号に、粉末を型に充填し、軽く圧搾し、次いで加熱してその粉末を焼結する、食品の生産プロセスが記載されている。このプロセスの結果、成形食品ができる。]
[0021] General FoodsCorporationによる米国特許第3,592,659号に、インスタントコーヒーの生産に使用することができる凍結粒子の凝集方法が記載されている。しかし、これらの凝集体を還元すると、標準の噴霧乾燥コーヒーよりも発生する泡が少ないといわれている。]
[0022] Hills Bros.Coffeによる米国特許第3,573,060号は、高度に多孔質であり、コーヒーの抽出液滴をショックフリージングし、次いでそれらを凍結乾燥することにより製造する、凍結乾燥コーヒー抽出物に関する。]
[0023] WindhabらによるDE19750679は、低温での貯蔵性を改善するために噴霧凍結し、焼結した水/油又は水/油/水エマルションに関する。]
[0024] 牛乳、コーヒー、フルーツジュースなどの液体製品を噴霧凍結するプロセスも、Bonteilらによる米国特許第3,670,520号に記載されている。]
[0025] フルーツジュース、医薬品、栄養補助食品、茶及びコーヒーなどの液体物質を噴霧凍結乾燥する乾燥プロセスも、Agresearch Limitedによる国際公開第2005/105253号パンフレットに記載されている。]
[0026] しかし、上記の開示からは、水で還元して泡立たせるために必要な所望の多孔特質を有する製品は得られない。]
[0027] さらに、焼結プロセスを用いた凝集により、製品内の、その内部にガスが保持されるであろう微細構造(気孔)の部分的又は完全な崩壊が引き起こされることが知られている。望ましい泡状の上面を有する飲料を提供するためには、この問題に取り込む必要がある。]
[0028] したがって、それゆえに、本発明は、還元すると望ましい泡状の上面を持つ飲料を生む飲料粉末を提供しようとするものである。]
[0029] [発明の概要]
本発明の目的は、独立請求項により解決される。従属請求項は、本発明の中心的思想をさらに発展させる。
したがって、第1の態様においては、インスタント飲料粉末を調整する方法であって、
a.多孔質原料粉末を準備するステップと、
b.前記原料粉末を0℃より低い温度で焼結して焼結ケークを形成するステップと、
c.前記焼結ケークを挽いて粉末を得るステップと、
d.前記粉末を凍結乾燥して前記インスタント飲料粉末を得るステップと
を含む、方法が提供される。]
[0030] 前記方法によって得られうるインスタント飲料粉末も、本発明の一部である。]
[0031] 別の態様において、本発明は、35%以上の粒子気孔率、2.5mL/g未満の氷晶気孔体積及び3マイクロメートル未満の氷晶気孔サイズを含む、多孔質噴霧凍結粉末に関する。]
[0032] 請求項17〜25のいずれかに記載の粉末を冷間焼結することにより得られるインスタント飲料粉末も、本発明に関する。]
[0033] 本発明の別の態様によると、泡立ちの気孔率が35%以上であり、氷の昇華によるボイドを含む焼結インスタント飲料粉末が提供される。]
[0034] 同様に、粉末粒子の体積全体を通して氷晶の昇華によるボイドを含む、冷間焼結インスタント飲料粉末も本発明の一部である。]
[0035] 本発明の他の態様は、請求項16又は27〜34のいずれかに記載のインスタント飲料粉末を液体で還元するステップを含む、インスタント飲料の調製方法に関する。]
図面の簡単な説明

[0036] 本発明について、添付図に示されるいくつかの実施形態を参照して以下にさらに詳しく説明する。
[図1] 本発明に係る焼結試料のSEM(走査電子顕微鏡)画像であり、粒子間のボイド(1)、凍結乾燥後に氷晶により残された空洞(2)、及び噴霧乾燥中に形成されたガス気孔(3)がはっきり見える。
[図2]焼結顆粒のSEM画像であり、原料粉末粒子の凝集がはっきり見える。
[図3] SEM画像であり、凍結乾燥後に氷晶により残された空洞(2)、及び噴霧凍結中に形成されたガス気孔(3)がはっきり見える。
[図4] 市販の凍結乾燥コーヒー(FD)の開気孔の体積と本発明の製品(PI)の開気孔の体積とを比較したグラフである。
[図5] 本発明に係る、噴霧凍結させ凍結乾燥させた粉末のSEM画像である。
[図6] 本発明に係る噴霧凍結粒子の製造プロセスの図であり、6.1は一般にコーヒー液であり、6.2はガス注入を示し、6.3は混合デバイスであり、6.4は熱交換器であり、6.5はポンプであり、6.6は噴霧前の泡状液の移動を示し、6.7は噴霧凍結チャンバーを示す。
[図7] 本発明に係る顆粒の略図であり、閉気孔(2)、開口直径が2マイクロメートルを超える開気孔(3)及び開口直径が2マイクロメートル未満の開気孔(4)を含む顆粒(1)を示している。
[図8]試料のクレマ体積を測定するために使用する装置の説明図であり、(8.1)は泡の体積を読み取るためのプラスチックスケールであり、(8.2)は水槽であり、(8.3)は還元容器の蓋であり、(8.4)は連結弁であり、(8.5)は還元容器であり、(8.6)は放出弁である。] 図1 図2 図3 図4 図5 図6 図7 図8
[0037] [発明の詳細な説明]
本発明は、インスタント飲料粉末の生産に関する。「インスタント飲料」は、液体、例えばお湯を加えることによって還元することができる任意の飲料を意味する。そのような飲料はコーヒー、茶、ジュース、ミルクセーキなどであり得る。]
[0038] 本発明は、液体で還元すると、製品に有利な官能特性を与える優れた泡状の上面(クレマとも呼ばれる)を供給するインスタント飲料粉末に関する。]
[0039] 本発明の一実施形態において、インスタント飲料粉末は顆粒の形である。以下「顆粒」という用語は、小粉末粒子の凝集によって得られ得る粉末を表すために使用する。したがって、顆粒は、細かい構成粉末粒子を含む。これらの小構成粉末粒子は、部分的に溶解させて、より大きな顆粒を形成してもよい。]
[0040] 本願明細書において、「粉末」という用語は、「顆粒」と互換的に使用し、本発明の焼結インスタント飲料粉末及び前記焼結粉末の製造に用いられる、より細かい粉末を定義するために使用する。どちらの定義と解されるべきかは、文脈から明らかである。]
[0041] したがって、本発明は、第1ステップに多孔質原料粉末の準備を含む、インスタント飲料粉末の生産方法に関する。多孔質原料粉末は噴霧凍結粉末であることが好ましい。そのような粉末を図5に示す。] 図5
[0042] 噴霧凍結は、何年も前から公知の技術である。噴霧凍結は、液体を噴霧して液滴にし、同時に前記液滴を凍結させるものである。]
[0043] 本発明において、噴霧凍結は、図6に図式化したプロセスに従って行うことができる。噴霧凍結する液体は任意の飲料とすることができ、コーヒー抽出物(6.1)であることが好ましい。コーヒー抽出物は、40%を超える固形分を含むことが好ましく、50%を超える固形分を含むことがより好ましい。コーヒー抽出物に、まず、ガス、好ましくは窒素を、窒素を均一に分配するスパージャーデバイスにより添加せしめる(6.2)。ガスは、高圧ポンプの前又は後に加えることができる。好ましくはガスの気泡の均一な分散を確実にするために、混合デバイス(6.3)を使用する。好ましい実施形態において、ガス注入の後、泡状の抽出物を冷却するために、熱交換器(6.4)を使用する。抽出物の温度は、0〜60℃、好ましくは、例えば10〜25℃又は15〜30℃など、0〜30℃にするべきである。次いで、泡状の抽出物を高圧ポンプ(6.5)又はホモジナイザーに入れる。したがって、抽出物の圧力を、65〜400bar、好ましくは85〜250barまで上昇させてもよい。次いで、泡状の抽出物(6.6)を、抽出物が霧化される場所である噴霧凍結塔(6.7)の頂上にポンプで送り込む。液体窒素、冷気、及び液体二酸化炭素などの極低温の流体と直接又は間接的に接触させることにより、公知の噴霧凍結プロセスを実行することができる。] 図6
[0044] このプロセスの結果、本発明に係るインスタント飲料顆粒を生産するためのベースとして使用することができる多孔質噴霧凍結粉末ができる。あるいは、噴霧凍結粉末を直接凍結乾燥して、例えばインスタント飲料粉末として、インスタント飲料用途で使用することができる多孔質の粒子粉末を得てもよい。]
[0045] 本発明の多孔質噴霧凍結粉末は、35%以上の粒子気孔率、2.5mL/g未満、好ましくは2.0mL/g未満の氷晶気孔体積、及び3マイクロメートル未満、好ましくは0.1〜3マイクロメートルの氷晶気孔サイズを含む。]
[0046] 粒子の気孔率は35%〜85%であることが好ましく、45%〜70%であることがより好ましい。]
[0047] 粒子の気孔率は、例えば水銀ポロシメトリーなどの、当業者に公知の技法により決定することができる。同様に、氷晶気孔体積及び氷晶気孔サイズも、水銀ポロシメトリー及びSEMにより測定することができる。]
[0048] 噴霧凍結粉末は、40マイクロメートル未満、好ましくは25マイクロメートル未満の平均気孔サイズ直径D50を含むことが好ましい。]
[0049] 本発明の噴霧凍結粉末の気孔サイズ分布は、分布のスパン係数が4未満であり、好ましくは3未満であり、より好ましくは2未満であり、最も好ましくは1未満であることを特徴とし得る。分布のスパン係数は、X線断層撮影により得られる。分布のスパンは、下記の式により計算される。]
[0050] 式中、D90、D10及びD50は、それぞれ、上記気孔サイズ分布の90%、10%及び50%を構成する等価気孔サイズを表す。気孔サイズ分布は、ボイド体積分布に基づく。したがって、スパン係数が低いほど、気孔の分布がより狭小且つ均一である。]
[0051] 本発明の多孔質噴霧凍結粉末は、タップ密度が150〜650g/Lであることをさらに特徴とする。多孔質噴霧凍結原料粉末の粒子サイズ(D50)は、50〜300マイクロメートルであることが好ましく、100〜200マイクロメートルであることがより好ましい。]
[0052] 次いで、多孔質原料粉末を、本発明の方法によるその後の焼結ステップに用いる。焼結は、0℃より低い温度で行い、焼結ケークを形成する。]
[0053] ある実施形態によると、好ましくは噴霧凍結した多孔質原料粉末を、焼結の前に0℃より低い温度で維持する。噴霧凍結多孔質原料粉末は、−15℃より低い温度、より好ましくは−30℃より低い温度で維持することが好ましい。次いで、噴霧凍結多孔質原料粉末を、焼結帯を通過するコンベヤーベルトに移す。原料粉末が、原料粉末をコンベヤーベルト上に分配する供給器/分配器中に連続的に運ばれることが理想的である。したがって、コンベヤーベルトは、互いにゆるくひとまとめになった原料粉末粒子のベッドを運搬する。そのベッドを焼結の前に圧縮しないことが好ましい。]
[0054] 焼結帯の温度は、0℃より低く、好ましくは−10〜−30℃である。焼結帯の温度は、多孔質粒子の温度よりも高いことが好ましい。焼結帯での滞留時間は、4時間未満、好ましくは1時間未満とすることができる。]
[0055] 原料粉末粒子は、焼結帯に入った際、原料粉末粒子が互いに溶融し始める段階であるガラス転移点よりも高い温度まで加熱される。焼結又は溶融の程度は、焼結帯内における滞留時間及び温度とともに上昇する。粒子が、十分に強い製品のテクスチャを維持するのに足りるだけ互いに溶融するが、内部の微細構造が崩壊し、ガスの体積(クレマ形成に関与する)が失われる過焼結にならない段階に焼結を調節することが好ましい。粒子が互いに溶融し崩壊するにつれ、最終製品の粒子間のボイドの体積(すなわち、個々の原料粉末の間のボイド空間)は減少し始め、それにより最終産物の溶解が妨げられる。]
[0056] 焼結後、焼結ケークを、冷却帯を通過させることが好ましい。冷却帯は、焼結帯の温度より低い温度である。一般には、冷却帯は、−10℃より低い温度であり、好ましくは−20℃より低い温度であり、より好ましくは−30℃より低い温度である。]
[0057] 焼結ケークを挽くと顆粒状に形成され、一般には、サイズは0.5mmより大きく、好ましくは4mm未満である。]
[0058] 挽いた後、顆粒を、常法を用いて凍結乾燥する。凍結乾燥後の顆粒の水分含量は、一般には、例えば0.5〜4%など、0.5〜5%である。]
[0059] 本発明のある実施形態において、方法の全てのステップは、0℃より低い、好ましくは−15℃より低い、より好ましくは−30℃より低い冷蔵室環境で行うことができる。]
[0060] 最終的なインスタント飲料顆粒は、一般に凍結乾燥コーヒーのテクスチャに似ている。しかし、液体、一般的にはお湯で還元すると、本顆粒は、公知の製品よりも優れたクレマ体積を示す。例えば、本顆粒5gを水200mLで還元すると、もたらされるクレマ体積は少なくとも3mLである。生成したクレマの量は、最初は弁で止められている、水槽に連結された還元容器からなる単純なデバイス(図8)で測定することができる。還元後、還元容器を、端部に目盛り付きの毛細管を備えた特別な蓋で閉じる。次いで、還元容器と水槽との間の弁を開け、水(任意の温度の標準水道水)によって還元飲料が毛細管中に上向きに押し出され、したがってクレマ体積の読み取りが促進される。] 図8
[0061] 本方法によって得られ得るインスタント飲料粉末は、コーヒー粉末、又はチコリ入りコーヒー粉末、穀物入りコーヒー粉末、乳クリーマ若しくは非乳クリーマ入りコーヒー粉末、粉末ココア入りコーヒー粉末、粉末チョコレート入りコーヒー粉末、又は麦芽飲料粉末入りコーヒー粉末であり得る。インスタント飲料粉末は、飲料に含めるのに適した任意の他の成分と混合してもよく、例えば、本発明のコーヒー粉末は、クリーマ及び/又は甘味料と混合して、例えばコーヒーラテ、カプチーノ又は同種のものを調製するのに適したコーヒー混合物を製造することができる。]
[0062] 本発明の焼結顆粒を図1〜3に示す。図2は、本発明に係る顆粒を示し、最初の粉末粒子が識別できる。図1は、原料粉末粒子間の粒子間ボイド(1)、凍結乾燥で起こる氷晶の昇華によるボイド(2)及び最初の原料粉末の気孔率に起因する閉気孔(3)を示す拡大したSEM画像である。これらは、本顆粒のさらに拡大したSEM画像である図3からも明らかである。] 図1 図2 図3
[0063] 図7を参照すると、閉気孔(2)、開口直径が2マイクロメートル未満の開気孔(4)及び開口直径が2マイクロメートルを超える開気孔(3)を含む本発明の顆粒(1)を見ることができる。さらに、本発明の顆粒は、冷間焼結ケークを凍結乾燥した結果生じた氷の昇華によるボイドも含む。] 図7
[0064] 液体で還元すると、本発明の顆粒は泡を生成する。したがって、本発明の顆粒は、顆粒の泡立ちの気孔率によってさらに定義することができる。]
[0065] 泡立ちの気孔率は、泡立ちに寄与し、本発明の粉末の潜在的な泡立ち能力を特徴づける気孔率の尺度である。実際に、開気孔(3)は、閉気孔(2)に比べて、同等には泡立ちに寄与せず、場合によっては、閉気孔(2)に比べて、全く泡立ちに寄与しない。開口直径が2マイクロメートル未満の気孔(4)も、それらの気孔の毛細管圧が周囲圧力よりも大きいため、泡に寄与し、泡形成を可能にする。本発明において、泡立ちの気孔率は、閉気孔(2)及び開口直径が2マイクロメートル未満の開気孔(4)を含めることにより得られる。]
[0066] したがって、泡立ちの気孔率を測定する目的のために、閉気孔(2)並びに開口直径が2マイクロメートル未満の開気孔(4)のみを、泡立ちに寄与するとみなされるものとして考慮する。泡立ちの気孔率は、泡立ちに寄与する気孔の体積を、開口直径が2マイクロメートルを超える開気孔の体積を除外した凝集体の体積で割った比率により得られる。これは、水銀ポロシメトリー又はX線断層撮影により測定することができる。]
[0067] 本焼結粉末の泡立ちの気孔率は、焼結前の多孔質粉末と同様に、例えば40%以上又は50%以上など、35%以上である。泡立ちの気孔率は35〜85%であることが好ましく、より好ましくは40〜80%であり、さらにより好ましくは40〜50%であり、さらにより好ましくは45〜70%であり、最も好ましくは45〜65%である。]
[0068] したがって、泡立ちの気孔率が35%以上であり、氷の昇華によるボイドを含む焼結インスタント飲料粉末は、本発明の一部である。多孔質噴霧凍結粉末と同様、焼結粉末の氷晶孔体積は2.5mL/g未満であることが好ましく、2.0mL/g未満であることが好ましい。]
[0069] 焼結粉末内に存在する氷の昇華によるボイドの寸法は、3マイクロメートル未満であり、0.1〜3マイクロメートルであることが好ましい。]
[0070] 本発明によると、焼結粉末の平均閉気孔直径D50は80マイクロメートル未満である。気孔の平気直径D50は60マイクロメートル未満であることが好ましく、より好ましくは50マイクロメートル未満であり、さらにより好ましくは40マイクロメートル未満であり、さらにより好ましくは30マイクロメートル未満であり、最も好ましくは25マイクロメートル未満である。気孔サイズ分布は、ボイド空間の分布に基づく。]
[0071] 本発明の焼結粉末の他の特徴は、その開気孔(3)である。これらの開気孔は、液体が本発明の粉末に浸透するためのチャネルを形成する。開気孔の体積及びサイズが大きくなるにつれ、液体の浸透が高まり、よりよく溶解する。したがって、本発明の粉末は、本発明の粉末の溶解能の推定値をもたらす、粉末の「開気孔体積」を特徴とする。粉末1g当たりの開気孔体積を測定するために、開口直径が1〜500マイクロメートルの間隙の体積を考慮する。これは、水銀ポロシメトリーにより測定することができる。]
[0072] 本焼結粉末は、開気孔体積が3mL/g未満であることを特徴とする。開気孔体積は、0.5〜2.5mL/gであることが好ましく、0.7〜2.0mL/gであることがより好ましい。]
[0073] 本発明により、溶解、及び還元すると得られる泡の体積に影響する他の因子は、気孔、すなわち、内部のボイド(2)及び開口が2マイクロメートル未満の開気孔(4)のサイズ分布であることも見出された。]
[0074] 焼結粉末の気孔のサイズ分布は、分布のスパン係数nが4未満、好ましくは3未満であり、より好ましくは2未満であり、最も好ましくは1未満であることを特徴とし得る。分布のスパン係数は、焼結に用いた多孔質粉末に関して上記したように、X線断層撮影により得られる。]
[0075] 焼結飲料粉末のタップ密度は100〜300g/Lであることが好ましい。]
[0076] 本発明は、粉末粒子の体積全体を通して氷晶の昇華によるボイドを含む、冷間焼結インスタント飲料粉末も提供する。]
[0077] 本焼結粉末は、その気孔の直径分布によって、普通の凍結乾燥粉末と区別することができる。実際、図4は、市販の凍結乾燥コーヒー(FD)の気孔のサイズ分布を示す。氷晶の昇華により、サイズが1〜40マイクロメートルの気孔が形成される。] 図4
[0078] 本発明の製品(PI)のコーヒーについては、気孔のサイズ分布にピークが2つはっきり見える。サイズが3マイクロメートル未満の気孔は、氷晶の昇華により形成されたものである。サイズが10〜500マイクロメートルの気孔は、粒子間のまとまり又は粒子間のボイドに起因して、焼結プロセスの間に形成されたものである。]
[0079] 上記の焼結インスタント飲料粉末を液体で還元するステップを含む、インスタント飲料の調製方法も、本発明に該当する。]
[0080] 飲料は、コーヒー、又はチコリ入りコーヒー、穀物入りコーヒー、乳クリーマ若しくは非乳クリーマ入りコーヒー、ココア入りコーヒー、チョコレート入りコーヒー、又は麦芽飲料入りコーヒーであることが好ましい。本顆粒を還元するために使用する液体は、お湯であることが最も好ましいが、所望の最終飲料に応じて、牛乳、ジュース、冷水などとすることもできる。]
[0081] 本発明を、以下の限定的でない実施例によってさらに例証する。]
[0082] [実施例]
実施例1
本発明に係る焼結粉末についての、泡立ちの気孔率、粒子の気孔率及び開気孔の体積を評価するための水銀ポロシメトリー
構造評価のためにAutoPoreIV9520を用いる(Micromeritics Inc.Norcrose,GA,USA)。Hg侵入の操作圧力は0.4psia〜9000psiaであった(低圧が0.4psia〜40psia、高圧ポートが20〜900pisa)。この圧力下における気孔の直径は、500〜0.01μmの範囲である。本稿で報告するデータは、異なる気孔の直径(μm)における気孔の体積(ml/g)である。]
[0083] 試料約0.1〜0.4gを正確に秤量し、ペネトロメーター(体積3.5ml、首の部分又は毛細管の柄の部分の直径0.3mm、柄の体積0.5ml)中に詰める。]
[0084] ペネトロメーターを低圧ポートに挿入した後、試料について1.1pisa/分で排気を行い、次いで中速度0.5pisa、さらには高速度900μmHgに切り換える。排気の目標は60μmHgである。目標到達後、Hgを充填する前に5分間排気を継続する。]
[0085] 測定は設定された時間の平衡状態において行う。それは、設定された時間の平衡状態(10秒)モードにおける、データが取得されるべき圧力点及びその圧力での経過時間である。その圧力範囲でおおまかに140のデータ点を採取する。]
[0086] 水銀及び試料ホルダーの最初の体積から、顆粒のかさ体積を得る。直径2マイクロメートルまで水銀を侵入させた後に、開口直径が2マイクロメートルを超える開気孔(3)の体積を得る。顆粒のかさ体積からこの体積を引くことにより、閉気孔(2)、開口直径が2マイクロメートル未満の開気孔(4)及びコーヒーマトリックスの体積で構成される顆粒の新規体積が得られる。この顆粒の新規体積からコーヒーマトリックスの体積を引くことにより、顆粒内の閉気孔、開口が2マイクロメートルより大きい開気孔の体積を得る。コーヒーマトリックスの体積は、試料の重量及びコーヒーマトリックスの密度から得る。泡立ちの気孔率は、閉気孔及び開口直径が2マイクロメートル未満の開気孔の体積を顆粒の新規体積で割った比率である。]
[0087] 前駆粉末の粒子気孔率は、米国特許仮出願第60/976,229号に記載の方法を用いて測定することができる。]
[0088] 直径1〜500マイクロメートルの範囲の、製品1g当たりの開気孔の体積により「開気孔の体積」が得られる。]
[0089] マイクロコンピュータX線断層撮影によるコーヒー粒子の内部構造決定
1172Skyscan MCT(Antwerpen,Belgium)を用いて、80kV及び100μAのX線ビームでX線断層撮影を行う。スキャンをSkyscanソフトウェア(バージョン1.5(ビルド0)A(Hamamatsu 10Mp camera)で行い、Skyscanリコンソフトウェア(バージョン1.4.4)で復元し、CTAnソフトウェア(バージョン1.7.0.3、64ビット)で3D画像分析する。]
[0090] 1μmのピクセルサイズを得るために、カメラを4000×2096ピクセルにセットアップし、試料を遠い位置に置いた。曝露時間は2356msである。スキャンは180°にわたって行い、回転ステップは0.3°であり、フレーム平均化は4である。]
[0091] 平均800スライスにわたって、設定コントラスト0〜0.25でデータセットの復元を行う。補整及びリングアーチファクト低減を、それぞれ、1及び10でセットアップする。]
[0092] 1ピクセル当たり1μmのデータセットに対して3D画像分析を行う。この分析は、開口が2マイクロメートルを超える開気孔を除外することにより、分析する顆粒内の対象とする領域を選択する第1ステップと、選択された対象とする領域における気孔率の分布を得る第2ステップとの2ステップで行う。この技法によって得られる泡立ちの気孔率の値は、水銀ポロシメトリーによって得られる泡立ちの気孔率の値と厳密に一致する。]
[0093] 対象とする体積の選択
解像度が1ピクセル当たり1μmの画像を30〜255に分割し、16ピクセルよりも小さい単一スポットをどれも取り除くことによりきれいにし、次いで数理形態学により拡張する(半径3ピクセル)。シュリンクラップ関数により、対象とする体積の選択を行い、次いでこの体積を数理形態学により徐々に縮小し(半径3ピクセル)、粒子の表面を調整する。]
[0094] 対象とする領域におけるボイド空間の分布
画像を再度読み込み、40〜255に分割する。次いで、泡立ちの気孔率を、対象とする領域の体積の範囲外にある気孔の体積の比率として計算する。構造分離により、気孔のサイズ分布が生じる。]
[0095] 直径3マイクロメートル未満の範囲の、製品1グラム当たりの開気孔の体積により、氷晶によって開いた体積が得られる。これは氷晶気孔体積とみなされる。0.1〜3マイクロメートルの優先的な範囲も考慮され得る。]
[0096] 実施例2a−多孔質原料粉末の調製
1.アラビカ85%とロブスタ15%とのブレンドで構成され、固形分が55%を超える濃縮コーヒーに、窒素を均一に分散させるスパージャーデバイスによって窒素ガスを加えた。
2.窒素の添加率は、コーヒー固形物1kg当たり窒素2.2リットルであった。
3.ガス/抽出物の混合物を、高せん断ミキサーに通して窒素気泡の均一な分散並びに気泡サイズの縮小を確実にした。
4.泡状の抽出物を、即座に熱交換器に通してその抽出物を約27℃に至るまで冷却した。
5.次いで、その泡状の抽出物を、高圧ポンプに入れ、135barまで圧搾した。
6.その抽出物を、135barにおいて単一の流体旋回ノズルを用いて霧化した。
7.凍結原料粉末を用いて、多孔質構造を持つ凍結乾燥製品を製造した。
乾燥原料粉末から、体積が7.5mlのクレマが生成した。乾燥原料粉末のD50粒子サイズは218ミクロンであり、タップ密度は334g/Lであった。]
[0097] 実施例2b−多孔質原料粉末の調製
1.アラビカ90%とロブスタ10%とのブレンドで構成され、固形分が55%を超える濃縮コーヒーに、窒素を均一に分散させるスパージャーデバイスによって窒素ガスを加えた。
2.窒素の添加率は、コーヒー固形物1kg当たり窒素2.2リットルであった。
3.ガス/抽出物の混合物を、高せん断ミキサーに通して窒素気泡の均一な分散並びに気泡サイズの縮小を確実にした。
4.泡状の抽出物を、即座に熱交換器に通してその抽出物を約27℃に至るまで冷却した。
5.次いで、その泡状の抽出物を、高圧ポンプに入れ、100barまで圧搾した。
7.その抽出物を、100barにおいて単一の流体旋回ノズルを用いて霧化した。
8.凍結原料粉末を用いて、多孔質構造を持つ凍結乾燥製品を製造した。
乾燥原料粉末から、体積が6.1mlのクレマが生成した。乾燥原料粉末のD50粒子サイズは226ミクロンであり、タップ密度は481g/Lであった。]
[0098] 実施例2c−多孔質原料粉末の調製
1.アラビカ85%とロブスタ15%とのブレンドで構成され、固形分が52%を超える濃縮コーヒーに、窒素を均一に分散させるスパージャーデバイスによって窒素ガスを加えた。
2.窒素の添加率は、コーヒー固形物1kg当たり窒素2.9リットルであった。
3.ガス/抽出物の混合物を、高せん断ミキサーに通して窒素気泡の均一な分散並びに気泡サイズの縮小を確実にした。
4.泡状の抽出物を、即座に熱交換器に通してその抽出物を約36℃に至るまで冷却した。
5.次いで、その泡状の抽出物を、高圧ポンプに入れ、135barまで圧搾した。
7.その抽出物を、135barにおいて単一の流体旋回ノズルを用いて霧化した。
8.凍結原料粉末を用いて、多孔質構造を持つ凍結乾燥製品を製造した。
乾燥原料粉末から、体積が6.8mlのクレマが生成した。乾燥原料粉末のD50粒子サイズは177ミクロンであり、タップ密度は545g/Lであった。]
[0099] 実施例2d−多孔質原料粉末の調製
1.固形分が59%を超える、抽出方法Aを用いた、アラビカ85%とロブスタ15%とのブレンドで構成されるコーヒー液に、窒素を均一に分散させるスパージャーデバイスによって窒素ガスを加えた。
2.窒素の添加率は、コーヒー固形物1kg当たり窒素2.2リットルであった。
3.ガス/抽出物の混合物を、高せん断ミキサーに通して窒素気泡の均一な分散並びに気泡サイズの縮小を確実にした。
4.泡状の抽出物を、即座に熱交換器に通してその抽出物を約38℃に至るまで冷却した。
5.次いで、その泡状の抽出物を、高圧ポンプに入れ、155barまで圧搾した。
7.その抽出物を、155barにおいて単一の流体旋回ノズルを用いて霧化した。
8.凍結原料粉末を用いて、多孔質構造を持つ凍結乾燥製品を製造した。
乾燥原料粉末から、体積が7.2mlのクレマが生成した。乾燥原料粉末のD50粒子サイズは113ミクロンであり、タップ密度は557g/Lであった。]
[0100] 実施例3a−インスタント飲料顆粒の調製
(多孔質噴霧凍結粉末)前駆物質を、手動の調製方法を用いて、すなわち、前駆物質を、寸法が410mm×610mm×20mmの長方形のパンに手で充填し、薄いケーク状に形成した。
そのケークを、−40℃の周囲環境に置いたステンレス鋼焼結ベルト上に手動で移した。
ベルト上のケークを、気温が−14℃の加熱焼結帯内に運び、18分間滞留させた。
焼結後、ケークを冷却帯に入れ、ベルトから取り除き、続いて挽いて、粒子サイズが0.6〜3.2mmの範囲である、凍結乾燥したようなテクスチャを形成させた。
上記ステップは全て、−40℃の冷蔵室環境において行った。
テクスチャライズ後、挽いた凍結製品を、バッチ真空チャンバー内で凍結乾燥して最終的な乾燥製品を製造した。乾燥製品の最終水分含量は1.9%であった。
最終製品は下記の特性を有するものであった。
a.タップ密度=195g/L
b.クレマ体積=4.1mL]
[0101] 実施例3b−インスタント飲料顆粒の調製
実施例2bにより製造した(多孔質噴霧凍結粉末)前駆物質を、−40℃の周囲環境内のステンレス鋼コンベヤーベルト上に連続したベッド状に分配した。ベッドの深さは約10mmであった。
ベッドを、気温が−11℃の加熱焼結帯内に運び、20分間滞留させた。
焼結後、ベッドを冷却帯に入れ、続いて挽いて、粒子サイズが0.6〜3.2mmの範囲の、凍結乾燥したようなテクスチャを形成させた。
上記ステップは全て、−40℃の冷蔵室環境において行った。
テクスチャライズ後、挽いた凍結製品を、バッチ真空チャンバー内で凍結乾燥して最終的な乾燥製品を製造した。
乾燥製品の最終水分含量は0.6%であった。
最終製品は以下の特性を有するものであった。
a.タップ密度=232g/L
b.クレマ体積=6.9mL]
权利要求:

請求項1
インスタント飲料粉末を調整する方法であって、a.多孔質原料粉末を準備するステップと、b.前記原料粉末を0℃より低い温度で焼結させて焼結ケークを形成させるステップと、c.前記焼結ケークを挽いて粉末を得るステップと、d.前記粉末を凍結乾燥させて前記インスタント飲料粉末を得るステップとを含む、方法。
請求項2
前記インスタント飲料粉末は顆粒の形である、請求項1に記載の方法。
請求項3
前記原料粉末は噴霧凍結したものである、請求項1又は2に記載の方法。
請求項4
前記多孔質原料粉末の粒子気孔率が35%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
請求項5
前記多孔質原料粉末の氷晶気孔体積が2.5mL/g未満であり、好ましくは2.0mL/g未満であり、前記多孔質原料粉末の氷晶気孔サイズが3マイクロメートル未満であり、好ましくは0.1〜3マイクロメートルである、請求項2〜4のいずれかに記載の方法。
請求項6
前記多孔質原料粉末は、焼結前に0℃より低い温度で維持される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
請求項7
前記焼結は、前記原料粉末を載せたコンベヤーベルトが通過する焼結帯において行われる、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
請求項8
前記焼結帯は、−30℃より高い温度であり、好ましくは−20℃より高い温度である、請求項7に記載の方法。
請求項9
前記焼結ケークは、挽く前に冷却帯を通過する、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
請求項10
前記冷却帯の温度が、前記焼結帯の温度よりも低い、請求項9に記載の方法。
請求項11
前記冷却帯の温度は、−10℃より低く、好ましくは−20℃より低く、より好ましくは−30℃より低い、請求項10に記載の方法。
請求項12
前記インスタント飲料粉末は、0.5mmを超え、好ましくは4mm未満のサイズの粒子を有する、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
請求項13
凍結乾燥後の前記インスタント飲料粉末の水分含量が0.5〜5%である、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
請求項14
全てのステップが、0℃より低く、好ましくは−15℃より低く、より好ましくは−30℃より低い冷蔵室環境で行われる、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
請求項15
前記インスタント飲料粉末は、コーヒー粉末、又はチコリ入りコーヒー粉末、穀物入りコーヒー粉末、乳クリーマ若しくは非乳クリーマ入りコーヒー粉末、粉末ココア入りコーヒー粉末、粉末チョコレート入りコーヒー粉末、又は麦芽飲料粉末入りコーヒー粉末である、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
請求項16
請求項1〜15のいずれかに記載の方法によって得られうるインスタント飲料粉末。
請求項17
35%以上の粒子気孔率、2.5mL/g未満の氷晶気孔体積及び3マイクロメートル未満の氷晶気孔サイズを有する、多孔質噴霧凍結粉末。
請求項18
前記氷晶気孔体積は2.0mL/g未満である、請求項17に記載の粉末。
請求項19
前記氷晶気孔サイズは0.1〜3マイクロメートルである、請求項17又は18に記載の粉末。
請求項20
40マイクロメートル未満、好ましくは25マイクロメートル未満の平均気孔サイズ直径D50を有する、請求項17〜19のいずれかに記載の粉末。
請求項21
4未満、好ましくは1未満の分布のスパン係数nを有する、請求項17〜20のいずれかに記載の粉末。
請求項22
前記粒子気孔率は35%〜85%であり、好ましくは45%〜70%である、請求項17〜21のいずれかに記載の粉末。
請求項23
タップ密度が150〜650g/Lである、請求項17〜22のいずれかに記載の粉末。
請求項24
凍結乾燥したものである、請求項17〜23のいずれかに記載の粉末。
請求項25
インスタント飲料粉末である、請求項24に記載の粉末。
請求項26
請求項17〜25のいずれかに記載の粉末を冷間焼結することにより得られうるインスタント飲料粉末。
請求項27
氷の昇華によるボイドを含む、泡立ちの気孔率が35%以上である焼結インスタント飲料粉末。
請求項28
氷晶気孔体積が2.5mL/g未満であり、好ましくは2.0mL/g未満である、請求項27に記載のインスタント飲料粉末。
請求項29
前記氷の昇華によるボイドの寸法が3マイクロメートル未満であり、好ましくは0.1〜3マイクロメートルである、請求項27又は28に記載のインスタント飲料粉末。
請求項30
40マイクロメートル未満、好ましくは25マイクロメートル未満の平均気孔サイズの直径を有する、請求項27〜29のいずれかに記載のインスタント飲料粉末。
請求項31
開気孔の体積が0.5〜2.5mL/gであり、好ましくは0.7〜2.0mL/gである、請求項27〜30のいずれかに記載のインスタント飲料粉末。
請求項32
4未満、好ましくは1未満の分布のスパン係数nを有する、請求項27〜31のいずれかに記載のインスタント飲料粉末。
請求項33
タップ密度が100〜300g/Lである、請求項27〜32のいずれかに記載のインスタント飲料粉末。
請求項34
粉末粒子の体積全体にわたり氷晶の昇華によるボイドを含む、冷間焼結インスタント飲料粉末。
請求項35
請求項16又は27〜34のいずれかに記載のインスタント飲料粉末を、液体で還元するステップを含む、インスタント飲料の調製方法。
請求項36
インスタント飲料が、コーヒー又はチコリ入りコーヒー、穀物入りコーヒー、乳クリーマ若しくは非乳クリーマ入りコーヒー、ココア入りコーヒー、チョコレート入りコーヒー又は麦芽飲料入りコーヒーである、請求項35に記載の方法。
請求項37
前記液体はお湯である、請求項35又は36に記載の方法。
請求項38
液体で還元すると少なくとも3mLのクレマが生成する、請求項35〜37のいずれかに記載の方法。
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